2010年10月13日水曜日

Googleに就職する方法、面接質問、採用雇用プロセス



グーグルの中の人による、グーグルにおける採用プロセスの実態と、それがいかに有効に機能しているかの理由です。グーグルで働きたいと考えている方にはもちろん、グーグルの企業文化を知りたい人にも役に立つ内容になっています。

原文著者のDon Dodgeの翻訳許可を得ての掲載です。Don DodgeはグーグルでDeveloper Advocateという役職に就いています。ソフトウェア開発者がグーグルのプラットフォームで新しいアプリケーションをつくるのを手助けする仕事のようです。以下からどうぞ。

グーグルの採用プロセスは、グーグルに最も似つかわしいであろう、世界で最も才能と想像力と鋭敏さにあふれている人々を採用することを目的にしています。グーグルのカルチャーは他と違います。グーグルの敷地内を歩けば、すぐにそのことに気づくでしょう。その文化は万人向けではありませんが、グーグルにとっては驚くべき働きをしています。そのため、グーグルの文化になじむかがとても重要なのです。巷にはグーグルの採用手順についての神話や間違った情報が多いです。なので、私は皆さんにグーグルの採用プロセスがどうやって行われ、またより重要なこととしてなぜそれが上手くいっているのかについて、私の知っていることをお伝えしようと思います。

グーグルは年間で100万通以上のレジュメを受け取り、経済情勢に応じて、およそ1000から4000人を毎年新たに雇用しています。したがって、毎年、実際に就職できるのは希望者の0.5%未満です。つまり、現在の職場でとてもうまくやっている人々や他の才能ある人々の多くが、グーグルでは今年仕事を得ることができないということです。これは単に数字による現実です。グーグルが成長するにつれて職を得る機会はさらに増えるでしょう。これを書いている時点で、求人数はおよそ1000件あります

採用プロセス
いくつかの方法においては、採用手順はとても標準的ですが、違うのは評価の仕方です。このビデオ(訳者注:日本語ページにはビデオはありません)は採用のステップと、あらかじめ知っておくべきことを説明しています。全ての空きポストはGoogle.comのリストに載っています。あなたに適した職がないか目を通し、オンラインでレジュメを提出してください。オンラインで投稿された全てのレジュメが審査の対象になります。

リクルーターによるふるい分け
採用プロセスの第一段階において、リクルーターは、採用可能性があるか確認するため、全部のレジュメを技術的要求レベル、学歴、経験によってふるいにかけます。可能性がない場合、あなたには丁重な「今回はご縁がありませんでした」という返事がきますが、あなたのレジュメはファイルに保管されます。新しい人員が必要になったとき、リクルーターは保管されているレジュメを実際に見ます。条件が合えばリクルーターは電話インタビューの手配のために、あなたに連絡してくるでしょう。

電話インタビュー
リクルーターがあなたに接触し、電話インタビューについて説明し、予定を知らせます。専門的なエンジニアリング職の場合、リクルーターはあなたのSATスコアと大学でのGPAを要求するかもしれません。そうなのです。私が20年以上の経験があるにもかかわらず、それでもなおリクルーターたちは私のそうした数字を求めるのです。電話インタビューは通常、あなたが希望する職と同じような職務についている従業員によって行われます。だいたい30分くらいです。電話インタビューが2回、3回と実施されることもあります。技術職の場合、電話インタビュー中にグーグルドキュメントを通じてコードを書くことさえ要求されるかもしれません。電話インタビューの目的はあなたの技術的スキルや経験、意欲ををさらに深く見定めることです。

現場での面接
最初の面接は4~5人の人々によってそれぞれ45分間にわたってされます。この面接ではマネージャーやあなたの希望職種に似た職務にたずさわる他の従業員も参加するかもしれません。この面接ではあなたの技術力や専門知識に深く切り込みます。技術職の場合、その場で技術的問題を解くよう求められます。プログラミングをしたりホワイトボードにデザインをすることになるでしょう。用意ができていない志願者にはとても難題でしょうが、のめり込めればすごく楽しいし刺激的です。

技術職でない場合は、また違った評価方法があります。マーケティングや広報職の場合は、実際に書いたものを要求されたり、デリケートな広報の課題にどう対処するかを問われたりします。営業職の場合、あるプロダクトを他のプロダクトに対抗してどう市場に打ち出すのか、また競合する提案をどう評価するのか質問されるでしょう。その他の職の場合、仮説に基づいた問題にどう対処するかや、どうやって進捗度合いを測るかについて問われるでしょう。

またこんな質問もされるかもしれません。「スクールバスに何個のゴルフボールが詰められますか?」「8個のボールがあります。そのうち7個は同じ重さで、1個は他の7個より重いです。天秤を使って、2回の軽量だけで重いボールを見つけてください。」私は自分の面接のときに、この2つの問題を解くよう求められました。こうしたパズルみたいな問いかけがたくさんされます。ぴったりの解答が毎回求められているわけではありません。目的は、①思考のプロセスを観察すること、②その場のプレッシャーの中で素早く思考する能力を検証すること、③考えや発想をどれだけはっきりと表現できるかを見ること、にあります。

面接へのフィードバック
全ての面接担当者は標準的なフォーマットで、候補者についての自分の意見を提出し、また候補者へ数値によるランク付けをします。フィードバックはリクルーターが見直し、その職や類似職を希望する他の候補者へのフィードバックと比較します。前職の同僚から意見を集めるプロセスもあります。今いる全従業員のレジュメはデータベース化されています。候補者と従業員のレジュメを照合して、特定の数年間において同じ学校や会社にいたかどうかを検出するための検索が行われます。あてはまるグーグルの従業員に候補者への評価を求めます。グーグルにふさわしいとの意見の一致があり、採用の申し出をしたいとなったら、雇用委員会へとプロセスが進みます。

雇用委員会
それぞれの主要な職種につき採用委員会が設置されています。委員会はシニアマネージャーやディレクター、その分野の経験豊かな従業員で構成されます。委員はその分野における全ての空きポストへの全ての有力候補者を見ているので、大変有能な人々が持つべき必須の能力や可能性への鋭い臭覚を持っています。委員会は、レジュメや実務経験だけでなくフィードバックも含めその全てを再検討します。採用を申し出ることを推奨するという委員会の合意ができれば、次の段階のレビューへと進みます。

エグゼクティブによるレビュー
シニアレベルのマネージメントが全てのオファーを見直します。グーグルでは採用活動を非常に重要視しています。素晴らしい人々を採用することは私たちの最も重要な仕事です。それは会社の未来に長期間にわたって影響を与えます。エグゼクティブによる再検討が好ましい結果になったなら、採用プロセスは、採用申し出における報酬部分の決定のために、報酬委員会へと進みます。

報酬委員会
ご想像の通り、報酬委員会では採用申し出のための妥当な報酬の総内容を決定します。委員はある特定の分野における全てのオファーに目を通すという特別な立場にあるので、公平性や妥当性、他企業に負けない給料がいくらかについてとても上手く対処することができます。

エグゼクティブによる最終レビュー
そう、実際のところ、トップエグゼクティブの一人は、全ての求人を候補者に示される前に確認しています。このことは、私たちが卓越した人々を採用するのにいかに真剣かを世の人々にはっきりと示すものです。

採用の申し出
リクルーターがあなたに採用申し出のお知らせをし、申し出の全容を説明します。グーグルのオファーはまず他に負けません。太っ腹という人もいますし、きわめて徹底しています。グーグルはあなたにハッピーに、意欲的に、そして仕事に完全に集中できるようになってほしいのです。

グーグルの採用プロセスがなぜ上手くいっているのか
どう行われているのかも興味深いですが、なぜ上手くいっているのかはもっと重要です。コミュニケーション、妥協のなさ、そして合意が主要な要因です。コミュニケーションとはつまり、候補者がレジュメを提出するとすぐに応答がなされ、採用プロセス中の状況変更の際には最新の情報が提供されるということです。莫大な数のレジュメを考えると、プロセスはしばしば望まれるより長引きますし、コミュニケーション不足になることもあります。しかし、私たちは候補者に十分な情報を伝えるよう努力します。妥協なしに最高の水準を維持することが肝心です。複数の委員会を通じて合意に達することで、高い水準の維持を確かなものにし「盲点」や多様な誤りを避けられます。

採用はみんなの仕事
グーグルにおけるほとんど全ての従業員が職責の一部として募集、面接、採用といった活動に関わっています。これらは仕事の一部であり、評価の対象になります。従業員は紹介した人が就職するとボーナスがもらえます。ほとんどの従業員が毎月何回かの面接をし、その全員が、標準的な分類と基準にもとづく、文書によるフィードバックを提出するように義務付けられています。

フィードバックへのフィードバック
面接とフィードバックはグーグルではとても重要視されています。従業員はより良い面接のやり方や、より洞察に満ちたフィードバックの書き方を指導されます。このシステムのおかげで、何回面接を行うか、どんな評価付けをしたか、その候補者が雇用されたかどうか、面接のフィードバックが雇用委員会にどう評価されたか、の経過を追うことができます。そうなんです。私たちのフィードバックはその質を雇用委員会によって格付けされているのです。時間とともに、誰が最も優れた面接担当者かが明らかになり、その担当者らの最も優れたやり方はチームの他の人たちに共有されます。このことは、雇用するという経験を正しく理解することについて、グーグルがいかに真摯かを示す一例です。

雇用マネージャーは一人だけではない
雇用するかの決定は雇用委員会でされます。これはつまり、悪い結果になりかねない決定ができるような単独の雇用マネージャーはいないということです。これは100%の成功を保証するものではありませんが、良くない決定を減らすことができます。その候補者を雇うのは素晴らしいという意見の一致がなければならないのです。それだとプロセスの進行を遅らせる?そうでもありません。実際には、そのプロセスは、候補者の状況が委員会によって毎週レビューされていることを保証してくれます。他の仕事のための個人的な締め切りによって、雇用の決定が遅れることはありません。この合意形成アプローチによって、「盲点」や単独の雇用マネージャーによるバイアスを避けることができ、より良い雇用の決定につながります。受け入れ基準の高さを維持するために、候補者はいくつかのグループにわたって比較されます。

報酬の公正さ
雇用マネージャーや雇用委員会ではなく、分離された委員会によって報酬が決められるということは重要です。これは報酬が、グループを越えて、また類似の職種の中で公正であることを裏付けてくれます。繰り返しになりますが、合意形成アプローチによって、潜在的な盲点や単独のマネージャーのバイアスを避けることができるのです。

グーグルにふさわしい人しか採用しない
グーグルには空きポストはたくさんあります。長い間、空きっぱなしのポジションもあります。グーグルは次善の候補者を雇うよりは空席のままにしておくことを選びます。単に雇用マネージャーがポストを埋めることを切望しているという理由では、雇用委員会は重要さの点で劣る雇用を許可することはありません。

グーグルはまた目標設定と成果報酬において非常に独特な取り組みをしています。私たちは、年に一度ではなく、毎四半期ごとに目標の設定と進捗度合いの測定をしています。不可能と思える目標を設定し、その多くを達成しています。平凡なことを100%成し遂げるよりも、不可能に見えることを60%実現させる方が優れているのです。詳細はこちら"How Google Sets Goals And Measures Success"を読んでください。

グーグルはたいていの会社と比べるととても変わったカルチャーを持っています。キャンパスを歩くとすぐに気づきます。従業員と話してみてもわかります。内部会議やTGIFミーティング(訳者注:週に一度の全社ミーティング)に参加してみても感じることができるでしょう。ミーティングはラリー、セルゲイ、エリックのスピーチから始まってシニアマネジメントチームへと続きます。グーグルのカルチャーは、採用プロセスにおいてベストフィットの人材、すなわち独特の"Googley"なキャラクターを持つ人々のみの雇用を要求することで、強固かつ忠実に保たれています。グーグルの躍進の秘密は、グーグルの抱える人々にあります。だからこそ、グーグルにおいて採用は全員の仕事なのです。グーグルがあなたに適しているかどうか見極めてください。空きポジションはこちらで確認してください。手助けが必要なら私にメールしてください。

Don Dodgeのプロフィールと連絡先はこちらからどうぞ。

Don Dodge on The Next Big Thing: How to get a job at Google, interview questions, hiring process

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