
この数年有力な新説によると、西洋が世界を支配できた理由は、単に立地が良かったからだそうです。
アメリカを発見し略奪し植民地化したのは、15世紀当時最高の航海技術を持っていた中国人ではなく西ヨーロッパ人で、それは地理的問題が原因でした。中国人船乗りはスペイン人やイギリス人と同じくらい勇敢でしたが、アメリカを得たのはヨーロッパ人でした。なぜなら、ヨーロッパ人は中国人の半分の距離でそこへ行けたからです。
地理的に大西洋に面しており、アメリカやアフリカの植民地化が比較的容易で、航海技術の進歩の影響もあってか自然科学や社会科学も他地域に先がけて発展。その後、産業革命でイギリスが世界的な超大国になるも、リソースを分け与えたアメリカが次第に台頭してきます。
そのプロセスはまだ終わりません。20世紀には今度はアメリカが支配するグロバール経済がアジアに取り込まれることになります。コンテナ船やジェット旅客機によって太平洋を渡るのさえも問題にならなくなったおかげで、日本、そして今日では中国やインドが新しい世界の中心的存在になってきました。
BBC News - Location, location and how the West was won
この説にならえば、文明の起こった中東地域から始まって、時代を経るとともに、世界の中心的地域が西回りに移動しているといえそうです。もっとも、航空技術のみならずITの発展によって地理的要因はいっそう問題にならなくなっているといえるかもしれません。
![]() | もういちど読む山川世界史 「世界の歴史」編集委員会 山川出版社 |

